PROFESSIONAL 2022.02.10

「美味しい」の笑顔を届けられるお店づくり

鮮度壱番マネージャー・競り担当 山本 健

飲食業の店舗開発を経て、鮮度壱番のマネージャに

前職は飲食チェーン店の店舗マネージャでした。業務内容はメニュー開発や仕入から売上管理まで。業態は和食、回転寿司、カフェ、イタリアン、唐揚げからパンケーキまで。とにかく、幅広く経験を積みました。若手設計士と協業して、居抜き物件の内装をデザインしたこともあります。どんな食事だったら美味しいと感じていただけるか。どんな空間だったら居心地が良いと感じてもらえるか。幅広い業務の中で試行錯誤を続けきた結果、朧げながらその解が見つかってきたような気がしています。

ご縁には恵まれていると思います。前職を辞めてしばらくたった今でも、引き続きお世話になっている方が少なくありません。鮮度壱番の前任者もそのひとりで、今の仕事のオファーも彼を経由して知りました。実家に戻ろうと考えていたタイミングだったこともあり、オファーには前向きな気持ちでした。そして社長との面談を終え、ここで働くことを決意しました。

新鮮な食材が並ぶ鮮魚壱番の店内

入社してまず取り掛かったのは、鮮度壱番のブラッシュアップでした。今でこそ看板メニューにもなっている「寿司バイキング」は、当時、ご飯に魚を盛り付ける海鮮丼のようなメニューでした。バラエティ豊かに揃った佐伯の美味しい魚を、一つ一つ手にとって食べて欲しい。そう考えて商品開発に取り組んだ結果、今のラインナップ、価格帯で握り寿司を提供できるようになりました。また、お客様が買い物しやすいよう店内レイアウトも見直しました。売り場の面積を大きくするだけでなく、商品を探しやすい導線、選びやすい配置を考えました。

佐伯海産の強みを最大限活かして「美味しい」を届ける

価格や品ぞろえ、店の雰囲気。鮮度壱番のこだわりは、話せば止まらないほど出てきますが、その中でも特に自信を持っているのが「鮮度」です。長らくお付き合いのある漁港が店舗のすぐ隣にあるので、早朝に上がった魚をその日の朝から販売できます。新鮮さという点でこれ以上に恵まれた環境はないと思います。また、例え同じ魚でも漁法や漁場が違えば、魚の状態や鮮度も大きく変わります。鮮度壱番には目利きの鮮魚仲買人がいて、「鮮度よし」「値段よし」の魚を選別して買付しています。毎日、美味しい魚を数多く提供できるのは、このためです。

市場に並ぶ色とりどりの新鮮な魚たち

佐伯海産はずっと昔から魚の冷凍技術や加工技術を磨いてきました。特に現社長は、冷凍保存技術に明るい方で設備投資にも積極的です。私たちの寿司や惣菜の鮮度が高くて味が良いのも、店舗で廃棄処分がほとんど出ないのも、これらの技術のおかげです。経営的にも環境的にも意義があることだと思っています。

鮮度壱番らしさで、お客様の満足度と売上を増やす

あるときバラエティ豊かに揃えたスルメ専用の商品棚をつくったら、スルメ全体の売上が大幅に増えたことがありました。特定の領域において、その品揃えが他店よりも圧倒的に充実していることは、やはりお客様にとっても魅力があることなのだと思います。商品同士で品質・価格において競争が生まれ、さらに「適正な価格で購入できる」点で、より有意な価値をお客様に提供できます。一方、生産者が期待することは、店舗に出品することで自分たちが売るよりも多くのお客様に選んでもらえることだと思います。魅力的な商品が集まり、多くのお客様で賑わうような店舗づくりをこれからも目指していきたいです。

鮮度壱番の看板商品「寿司バイキング」

お客様に喜んでいただくために何ができるか。利益を上げるために何ができるか。これまで試行錯誤を繰り返し、自分なりの解を出してきました。そうやって社長や部下からの信頼を積み重ねていくうちに、裁量も少しずつ大きくなりました。毎年、決算期の2月に今季の事業内容を振り返り、来季の目標を設計する機会を設けています。鮮魚店で肉を販売してみよう。そんな野心的なトライもありました。そして次は、より鮮度壱番らしさを打ち出していけるよう、刺身の商品開発に注力していきたいと考えています。私にとって「任されること」はやりがいそのもので、自由に考えてトライできる環境には感謝しています。

お客様と従業員の笑顔が絶えないお店にしたい

従業員に「ここで働きたい」と思ってもらえるよう、待遇をより改善していきます。そのために工夫できるところは工夫し、挑戦できるところは挑戦することで、売上や利益をしっかり出せるお店にしていきたいです。やりがいがあって待遇も良い環境だったら、従業員も安心して働けます。そうすれば、笑顔が絶えないお店になるんじゃないかなと。そんなお店だったら、お客様にもまた来たいと思ってもらえるんじゃないかなと。そして、ここで働きたいと言ってくれる人も増えるんじゃないかなと。そんな風に考えています。

2Fのイートインスペースで食事を楽しむお客様

鮮度壱番には、平日は40代から60代のご夫婦、お昼時にはスーツを着たサラリーマン、そして週末になると子供連れ家族と、幅広い層のお客様に来ていただいています。2階で食べる寿司バイキングは相変わらず人気で、最近は車内で食べるテイクアウトも増えてきました。今後も、新鮮で美味しい魚を中心に取り揃えて、お客様がそれぞれの時間を楽しんでいただける店舗づくりを目指していきたいと考えています。

佐伯の人々

今日のこの人

人も魚も大きい方が良い。

幼い頃から魚市場に顔を出していた生粋の魚好き。今でも競りにはほぼ毎日参加する。マグロ解体の腕は同業者も唸るほど。職人気質と茶目っ気を併せ持ち、店舗でも魚市場でも深く愛されている。愛称「ケン」「ケンさん」「けんちゃん」「ボス」。

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